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子宮卵管造影
 子宮の内側に異常があったり、卵管の通りが悪くなってしまったりしていては妊娠できません。子宮卵管造影は子宮や卵管の内側に異常がないかどうかを調べる検査です。胃のレントゲンを撮るときのバリウムと同じように、子宮の入り口からレントゲンを通さない造影剤という液を子宮の中に注入します。もし子宮や卵管に異常がなければ、造影剤は子宮の内側を満たした後、卵管に流れ込み、さらに卵管の出口からお腹の中に流れ出します。このときレントゲンを撮ると、子宮や卵管の内側の様子が造影剤の影としてわかるわけです。

 この検査は月経が終わってからなるべく早く、排卵が起こる前に受けます。少し痛みを感じることもあるのでご希望があれば軽い麻酔を受けることもできます。

 子宮卵管造影と腹腔鏡や子宮鏡の関係は、胃の検査を受ける際のレントゲンと胃カメラのような関係で、両方を行うとより正しい診断がつきます。

 



正常な子宮卵管造影 両側卵管の閉鎖(卵管水腫)




子宮卵管造影に使う造影剤については、世界的に広く信頼されているCochraneレビューに以下の記載があります。

 

 

卵管過試験(子宮卵管造影または腹腔鏡)に用いた油性または水溶性造影剤が不妊症患者の妊娠率に及ぼす治療効果

 

目的:卵管を油性または水溶性造影剤でフラッシュすることが,不妊症患者のその後の妊娠率に及ぼす影響を評価すること.

検索方法:1. ランダム化比較試験については,コクラン生殖能力低下グループの特別なデータベースを用いた.2. 非ランダム化比較試験については,MEDLINEの検索と,関連する8種類の雑誌のハンドサーチを行った.選択基準:6つのランダム化比較試験と6つの非ランダム化比較試験.2つの研究では卵管通水群を無治療の対照群と比較していた.11の研究(2635人の対象者を含む)では油性,水溶性造影剤の比較が行われた.データ収集と解析:筆頭判定者と次席判定者が別々に,1. 試験の方法論的特徴.2. 対象者の特徴.3. 結果(主として患者あたりの妊娠率)について調べた.

主な結果:無治療群に比べて,油性造影剤によるフラッシュを行った群では妊娠率の有意な改善(OR 1.80,95%CI 1.29-2.50)を認めたが,水溶性造影剤では同様の改善はなかった(OR 0.87,95%CI 0.50-1.52).油性と水溶性造影剤の直接比較では,前者が有意に高い妊娠率であった(OR 1.92 95%CI 1.60-2.29).ランダム化比較試験,非ランダム化比較試験とも治療効果は同様であった.対象者を細分類して分析すると,治療効果は原因不明不妊患者で最も大きく,卵管因子不妊の患者で最も小さいことが示唆された.

結論:卵管を油性造影剤でフラッシュすることは不妊患者のその後の妊娠率を改善する.卵管にできた「栓」が卵管近位部閉塞の原因のひとつであり,油性造影剤は「栓」を洗い流すのではないかという仮説があり,これは卵管鏡などの新しい技術によって支持されている.臨床家はより侵襲的な治療を考える前に,油性造影剤で卵管をフラッシュすることを考慮すべきである.

Vandekerckhove P, Watson A, Lilford R, Harada T, Hughes E. Therapeutic effect of oil-soluble and water-soluble media used for tubal patency testing (hysterosalpingography or laparoscopy) on pregnancy rates in infertility patients. In: The Cochrane Library, Issue 1, 1999, Oxford: Update Software.





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